佐武純平(山口智光)は浅草·下町通交番の巡査長。町の治安を守りながら、娘·はな(久家心)を男手ひとつで育てている。
ある日、“アパートに住むおじいさんの様子がおかしい”との通報が入る。駆けつけると、ケースワーカーの長谷川貴子(安めぐみ)が必死にドアを叩き、中では住人の砂田冬吉(品川徹)が倒れていた。砂田は元鳶職人で、以前から体調を崩していたため、貴子は生活保護を勧めていたが、受給を拒否し続けている。
翌朝、公園で腹部を刺された遺体が発見され、純平は規制線を張っていた。そこへ刑事の柳田英俊(内藤剛志)、三沢(鈴木一真)が現れるが、三沢はなぜか無愛想だ。被害者の佐藤貴志(服部桂吾)は生活保護受給者。一週間前、担当の貴子と窓口で押し問答があり、弁護士の前島和也(大浦龍宇一)が助けに入るというトラブルがあった。
一方、純平はパトロール中に、顔なじみのホームレス·安田誠(剛州)から、佐藤が“金づるを掴んだ”と豪語していたことを聞く。その頃、三沢は佐藤の部屋で見つけた鍵のロッカーを突き止め、中から200万円分の札束を発見。柳田は、生活保護を受けるためロッカーに隠した、恐喝で得た金ではないかと推測する。
そんな最中、前島法律事務所に石が投げ込まれる事件が起き、秘書の鈴木早苗(黒坂真美)がケガをしていた。前島は、貧困ビジネスの被害にあった人たちを救済している。ホームレスたちを囲い込み、生活保護を受けさせ、保護費をピンハネする悪徳業者の逆恨みによる嫌がらせではないかという。
数日後、純平は、佐藤が生前住んでいた部屋に、安田が引っ越すことを知る。その手続きを全て行ったのが、あるNPO法人だった。代表の吉永智彦(冨家規政)は、佐藤がアパートを借りる時の保証人にもなっており、殺害される直前にも会っていた。捜査本部が吉永の犯行を疑い出したころ、事態が一転する。隅田川沿いで吉永の遺体が発見されたのだ。しかも携帯電話に貴子との通話履歴が残されていて···。